バカラで破産したら自己破産できる?なぜギャンブルで借金してしまうのか詳しく解説

破産
注意喚起

カジノで勝ち儲かると、まるでカジノゲームを遊ぶことでお金が増えると錯覚してしまいます。

しかし、実際には一時的に勝つことはあっても長くやればやるほどカジノが勝ち、プレイヤーが負けるようになっているのは、カジノのゲームである以上言うまでもありません。

プレイヤーはそのことに気づけるはずなのに、なぜギャンブルで破産するまで遊んでしてしまうケースが絶えないのでしょうか。また、ギャンブルで自己破産は可能かという疑問も解説していきます。

目次

カジノで破産した事例2

物乞い

まずは、カジノで使ってはいけないお金を使ってしまった日本人の代表的事例を2つご紹介します。

①プロポーカープレイヤーが他人から集めたポーカー資金400万円をバカラで0円に

某ポーカープレイヤーは2022年6月、ポーカートーナメントの参加費約650万円を「ステーキング」という他人から参加資金を出してもらい、賞金が出た場合は還元するという契約をしました。

しかし、そのポーカープレイヤーは集めた参加費が650万円に満たなかったため、足りないお金は増やそうという理由から借りている400万円を元手にバカラで勝負。その結果使ってはいけない400万円を全てすってしまいました。

大企業の前会長がバカラで会社のお金を100億円以上使い込み逮捕

バカラにハマり続けて子会社のお金を1年半かけて106億円を不正流用。2013年に有罪判決を受け、4年間服役しました。

大企業の会長ともあろう人が、ギャンブルにどっぷりと浸かり、最悪の事件を起こしていたことはニュースを見たすべての人が驚愕しました。

カジノでなぜ破産するのか?理由3

空の財布

カジノに限らず、ギャンブルは余裕をもってプレイしなければならないはず。それにもかかわらず、なぜ破産してしまうのでしょうか。3つの理由をご説明します。

①一番勝ったところでしかやめられない

カジノを遊んでいると、勝ったり負けたりして残高が増減します。例えば、10万円入金した時に7万円になってしまうときもあれば、15万円になるときもあるでしょう。

7万円から10万円になった時の感情と②15万円から10万円になったときの、終わりの金額は変わらないのに、受ける感情は大きく異なります。

ほとんどの人は、①の場合、「なんとか負けずに済んでよかった」②の場合は「5万円負けてしまった」という感情です。②の感情は、負けたゲームごとに訪れますから、残高が一番最高の時にやめたいのは理想論であり現実的ではありません。

②の例なら、15万円から14万円など利益を全て失うまでに利確(利益確定)するようにした方がよいでしょう。

②長くプレイし過ぎている

カジノのゲームは、短期的にみると他のゲームよりも勝ちやすくはなっているのは事実です。しかし、他のギャンブル同様長く遊べば遊ぶほど「控除率」の影響を受けるため、負ける確率が上がっていきます。

大勝負をする場合、長い時間プレイするのは自ら破産する確率を上げているようなものなのです。

③借金して遊んでいる

ギャンブルは、借金をして遊ぶものではありません。例えば、消費者金融や誰かにお金を借りているなら、そのお金は働いたり物を売ったりして返すべきです。

ギャンブラーの多くは、ギャンブルで作った借金をギャンブルで返そうとしています。仮に一山当てて全て返したとしても、その一山当てた経験が忘れられず、また元の木阿弥になるのが常です。

借金をしてカジノなどのギャンブルをした時点で、一時的に勝とうが負けようが、最終的に破産する道をたどるのです。

どうすればギャンブルで破産しないのか?10のするべきこと

グッド

ギャンブルでは勝ちやすい人、負けやすい人がいます。破産しない人は、ギャンブルで勝つ方法を知っているのと同時に、負ける方法を知っています。破産しないために知っておくべきことを10個ご紹介します。

①ペイアウト率を把握する

オンラインカジノのゲームはさまざまなゲームがあり、ゲームによって異なるペイアウト率が設定されています。同じゲームでも、ベットする場所によっては大きくペイアウト率が変わります。

例えば、バカラのメインベットは99%弱のペイアウト率が設定されていますが、タイ(8)やミペアベットのペイアウト率は80%台と非常に低く、メインベットよりも10倍以上負けやすくなっています。当たると高配当だからとペイアウト率を知らずに言ってベットするのはやめるべきです。

履歴を過信しすぎない

バカラであれば罫線、ルーレットやシックボーであれば出目の履歴が提供されています。この履歴を基に予想をしている人が多いと思いますが、ほぼ独立事象と近い結果が起こるため〇〇が連続した時は××が確率の収束で出やすいといった予想は全く有利に働きません。

そろそろ出るだろう、もう出ないとおかしいといった思考こそが破産への道です。

賭け金を一気に上下させない

賭け金を増やして勝つと、前回の負けが取り戻せる・前回の勝ちが倍になるといったリターンが望めますが、それは逆に言えば更に負けが増える・前回の勝ち分がそのまま負けになるといったリスクを負います。

賭け金を増やして負けた時は金銭的だけではなく精神的にもやられますし、その賭け金がベースになってしまう事があります。最初は500円でプレイしていたはずが、気づいたら5,000円でプレイしていたという状況は、誰しも経験があると思います。そうなってしまうと、もはや賭け金のベースは500円には戻らないでしょう。

追入金しない

決められた金額を使い切ったら、負けを認めて追加で入金するのはやめるべきです。入金を続けていれば、いつか当たるだろうという考えはギャンブルでの破産を招きます。

⑤時間や目標金額を決めてプレイする

金額だけではなく、プレイする時間も決めるべきです。理由は前述の通り長時間のプレイは負ける確率を上げるためです。ギャンブルで勝つためには短期決戦の少ない試行で控除率や大数の法則を受けないような努力が必要不可欠です。

⑥最適戦略通りにプレイする

ブラックジャックやディーラー対戦型ポーカーなどのスキルゲームは、最適戦略(ベーシックストラテジー)が存在します。その通りにプレイすることで最大の還元率で遊ぶことができ、損失を最小化することが出来ます。

自分の直感を信じて当たると嬉しいですが、勝ちにこだわる場合は感情を捨ててストラテジー通りにプレイするべきです。


勝利金を生活費に充てない

ギャンブルでプレイするお金は余剰資金であるべきで、そのお金によって生活が脅かされるのは間違っています。生活費で遊ぶと、負けられない状況になった時に冷静な判断が出来なくなり、パニック状態でのベットは破滅へ一直線です。

⑧無理に勝ちを追わず損切する

ギャンブルに勝つ、というのは1回の入金や1日単位に限った話ではありません。一時的に見て負けていても、長期的に見て勝てばいいという考え方から損切りすることが大切です。

例えば、入金額が1,000ドルで、最初大きく減らしてしまったが995ドルまで戻したとします。この場合、多くの人は残り5ドルないし6ドル以上勝ってプラスに持っていこうと思います。しかし、この5ドルを追ったことで1,000ドル全て無くなってしまい、更に追入金で2,000ドル・3,000ドルと一気に負けてしまうケースが必ずやってきます。

⑨過去の勝ちにとらわれない

高額ベットで当てた時や、高配当で一撃を当てた時、もしくは一気に負けを取り戻せた経験は根強く成功体験として脳裏に焼き付きます。その成功体験はやがて、ある意味で失敗体験とも言える繰り返し作用が起こります。

10万負けたけど、そこから巻き返したことがあるから今回もなんとかなる。20万円張って当たれば取り返せる、前当てられたから大丈夫。そのような過去の勝ちにとらわれていては最後に待っているのは必ず破産です。

⑩短期的ではなく長期的な勝ちを目指す

10099勝と、1001勝と聞くと、前者の方が勝っているように思えます。

ですが、トータル収支で見ると99勝の方はたった1度だけ大負けしており、大幅マイナスで1勝の方はたった1度だけ大勝ちして大幅プラスかも知れません。

マーチンゲールはまさに99勝しても1敗するだけで勝ち分はおろか元本も全て無くなるベッティングシステムです。長期的な勝ちをめざすなら、短期的な勝敗に目を向けるべきではありません。

オンカジが理由で自己破産できない噂は本当?

疑問


ギャンブルが原因の自己破産はできないと言われていますが、オンラインカジノで借金して返済が不可能になった場合は同様に自己破産できないのでしょうか。

場合によるが、基本的には出来ない

免責不許可事由が書かれている破産法2521項によると、ギャンブルでの破産は「浪費・賭博・その他の射幸行為」に当たるため出来ません。

多額の借金をして、勝てば人生逆転、負けたら自己破産といった甘い考えは通らないということになります。

情状酌量の余地がある場合は自己破産が認められることもある

実際のところ、ギャンブルで作った借金が原因で住む家や食べるものが一切なくなってしまうと憲法25条の「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」が得られなくなってしまいます。

元々負けたら返済せずに自己破産する気だった、もしくは人に勝たせて資金を後で分配する予定だったというような悪質な場合を除き、自己破産が通り場合もあるようです。

自己破産するとどうなる?

落胆


借金は利息が付くため、利息が返済額を上回ると返済不能に陥ります。そのような状況が自己破産すると、借金がなくなるためいわゆる「詰み」状態が解消されます。

ただし、お金を貸した人は自己破産されるとほとんどの場合、貸したお金は返ってこないということになります。(財産分配による配当がある場合もある)

自己破産を簡単にさせると、貸した方が損をする仕組みになってしまいますので自己破産をした場合に受ける制約は多岐にわたります。

例えば、持っている財産は全て無くなり、無効10年の間ローンを組んだりクレジットカードを作ることも出来なくなります。また、主にお金を貸した相手を中心に社会的信用も無くなることでしょう。

ギャンブルで破産をしないためのアドバイス5

考える人


破産の怖さを知ったところで、破産しないようにするために心がけるべきことをご紹介します。

①心に余裕があるときにプレイする

 心が不安定だと、賭け金が大きくなりすぎたり無謀なベットをしがちになります。勝ったとしても、ギャンブルに依存してしまいますので傷心状態でのギャンブルは危険です。


②お酒を飲みながらプレイしない

 アルコールが入っていると気が大きくなり、これもまた賭け金が大きくなりがちです。お酒を飲みながらのギャンブルは非常に楽しいですが、一気にお金を失う可能性があります。

お酒とギャンブルは切り離すべきです。

③入金制限・ロス制限機能を使用する

 オンラインカジノサイトによっては、一定の金額を負けたら入金が出来なくなったりプレイできなくなる制限機能を設定できることがあります。

強制的に制限が掛かり、物理的に負けなくなるのでおすすめです。ただし、複数のカジノサイトに登録している場合は自制する必要があります。

④ギャンブルをやる日・やらない日を決める

 ギャンブルを毎日やっていると、お金が湯水のごとく湧いてこない限りどんどん減っていきます。土日だけ、〇曜日だけといったように時間を決めてやることをおすすめします。

⑤予算を決めてプレイする

カジノでは最初に持っている軍資金でプレイしようと思ったのに、負けた後アツくなってクレジットカードで入金してしまう人が非常に多いです。予算を決めて、無くなった後はきっぱりあきらめることが大切です。自己規制機能も活用してください。

まとめ:ギャンブルはお金を稼ぐ手段ではない

ギャンブルというのは、胴元が儲けるためのビジネスです。カジノが華やかなのも、パチンコ屋が快適なのも、お客さんが負けてくれなかったらそうはなりません。

熱くなる前に一歩引いてみて、ギャンブルはお金を儲ける手段ではないことを再認識すると、負けたお金を取り戻そうという考えから一度身を引くことを考えられるようになると思います。

また、破産しようがしまいが、ギャンブルで失うのはお金だけではなく時間です。お金は働けば取り戻せますが、一度失った時間は二度と戻りません。のめりこみに注意しましょう。

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