
スマートライブ事件って何?オンカジを遊んでいたら逮捕された事例

オンラインカジノが合法か違法かという論争は今に至るまでずっと続いていますが、実際にオンラインカジノをプレイしている人が逮捕された方はいるのでしょうか。
結論として、逮捕された方がいます。しかも、インカジ利用ではなく自宅でプレイしていた方が逮捕されました。
この詳細だけ聞くと、「オンカジをプレイすることは違法なんだ」「逮捕されたくないからやめた方がいい?」と不安な方も多いことでしょう。
そんなあなたのために、本記事ではスマートライブ事件を解説します。
スマートライブ事件の全貌
スマートライブ事件は、オンカジを利用しただけで初めて逮捕者が出た事件として有名です。
2016年3月に京都府の警察署が自宅のパソコンからオンラインカジノをプレイしていた3人の利用者を賭博の疑いで逮捕しました。
逮捕の理由としては、2016年2月にライブブラックジャックで22万円前後をベットしたことが挙げられています。逮捕された3人はいずれも海外サーバーのサイトなので違法ではないと思っていたと語っています。
いわゆるインカジと呼ばれる、店舗でオンラインカジノを客にプレイさせて、換金行為があれば賭博法の対象となります。
しかし、この事件では個人が自分のパソコンでオンカジをプレイするという多くのプレイヤーが問題ないと思っていたパターンにおける逮捕という、初めての事例になりました。
しかも、現行犯ではありません。
スマートライブ事件ではなぜプレイヤーが逮捕されたのか

オンラインカジノのプレイヤーは今や200万人以上と言われています。当時はもっと少なかったかもしれませんが、なぜ特定のカジノでだけ数名のプレイヤーが特別逮捕されるに至ったのでしょうか。
詳しく解説していきます。
運営が国内からだと断定できた
賭博法は、国内における違法な賭場で賭けを行った時に適用されます。
そのため、海外業者が海外のサーバーで運営しているオンラインカジノで取り締まる法律は現状ない=賭博法は適用されないとされています。
このスマートライブ事件ではイギリスで運営されていたことは問題なかったのですが、以下の理由から運営が国内からだと断定されました。
- 日本時間の夕~深夜に合わせてサービスが利用できた
- 日本人だけ入れるライブテーブルが存在した
- ディーラーが日本人女性で日本語でコミュニケーションが取れた
そのため、海外運営のオンラインカジノだとしても、場合によっては日本の賭博法が適用されるケースがあります。
チャットのログ・ブログ記事で特定できたプレイヤーだった
仮に上記のように、1つのオンラインカジノサイトで賭博法の対象者がいるとしたら、プレイヤーは数人では済まず数千人あるいは数万人いるはずです。
にもかかわらず、スマートカジノ事件で逮捕となったのはわずか3人です。それはなぜでしょうか。
最初にあげられる理由は、スマートライブカジノにおけるプレイ履歴のスクリーンショットをID番号付きでSNSやブログに載せていたことにあるようです。
京都府の警察はスマートライブカジノにアカウントを作って、ライブカジノのチャットをチェックしたようです。
この時、チャットで逮捕されたプレイヤーが書き込みを行っており、IDの照合もされたのち特定に至ったといわれています。
逮捕されたプレイヤーは最終的にどうなったのか?

スマートライブ事件で逮捕となった3人のプレイヤーは、全員有罪になったのでしょうか。
実は、2人と1人で違う結果になりました。もしも逮捕されるような事態になった際には大いに役立つ凡例です。
2人は略式起訴を受け入れ、罰金を支払った
スマートライブ事件で逮捕された3人中2人は「単純賭博罪」を認め略式起訴を受け入れました。
略式起訴は裁判なしで罪が認められ、処分を受けるものとなります。今回は10~20万円の罰金が科せられ、保釈されたようです。略式とはいえ犯罪ですので前科が付きます。
単純賭博罪は罰金刑ですが、常習賭博罪になると懲役刑になります。
H3:残りの1人は弁護士に相談し不服申し立てのちに無罪
もう1人の方は今回逮捕されるのが不当であるとして弁護士をつけ、裁判に挑みました。
担当された弁護士は津田岳宏さんでした。
津田弁護士は意見書をまとめて検察庁に送りました。
・海外でライセンスを合法的に取得している胴元は賭博罪では処罰できない
・胴元が処罰できなければプレイヤーも処罰できない
・賭博罪における刑事責任はプレイヤーではなく主に胴元である
検察側は受け取った意見書をもっともなものとし、対象となった1人のみ不起訴になりました。不起訴になった=無罪・前科なしです。
スマートライブ事件後、スマートライブカジノは閉鎖
逮捕者が出たスマートライブカジノは、事件があった4か月に閉鎖しました。
日本で逮捕者が出たことによるものであれば、事件後すぐに閉鎖されるはずなので、関連性があるとは限りません。
ちなみに閉鎖後、カジノゲームはプレイ可能でサポートも機能していたとのうわさがあります。閉鎖までの2週間ほどは出金されなかったという話もあり、資金繰りがうまくいかなかったことが閉鎖に繋がったとされています。
最近は比較的安全なオンラインカジノが多いですが、ライセンスがあるからといって過信しすぎるのは危険です。カジノに大金を残しておくのは最悪の場合高リスクであることを認識しておくと良いでしょう。
スマートライブ事件から学ぶ、オンラインカジノを安心して利用する方法

スマートライブカジノで起こったプレイヤー逮捕事件の一連を見ると、オンラインカジノのプレイヤーは何に気を付けて遊ぶべきかが見えてきます。いくつか考えられる注意点を共有させていただきます。
①オンラインカジノで遊んでいることを公開しない
オンラインカジノの履歴を載せたり、動画を公開することは遊んでいると公言しているようなものです。
警察が動くときは、まず対象になるのは簡単に裏が取れるそのような人たちになるのは火を見るよりも明らかです。
万が一を恐れる前に自分で逮捕されるような原因を作らないようにしましょう。
②特定される情報をチャットに書き込まない
スマートライブカジノ以外でも、ライブカジノにおけるチャット機能を利用して楽しむことが出来ます。
スマートライブ事件では、このチャットID番号が逮捕に結びついた1つの要因になっています。
心配しすぎるに越したことはありませんので、チャット機能で個人を特定される情報を書くのはやめておきましょう。
③日本人だけに向けたカジノは危険
通常、オンラインカジノは海外の運営会社が主に海外のプレイヤーに向けてサービスを展開していることがほとんどです。スマートライブ事件では、海外からの利用から収益を得るのが目的ではなく、日本人だけに焦点を当てたのが事件に至ったと考えられています。
例えば、言語選択に日本語以外がある、海外ユーザーの有無などが判断に役立ちます。
日本人による日本人のためのオンラインカジノは、真っ先に目が付けられる可能性が高いので控えた方が良いでしょう。
④取得ライセンスの信頼性や拠点を把握しておく
利用しているオンラインカジノがライセンスを取得していることで安心せず、取得しているライセンスの信頼性を気にするようにしてください。
ちなみに、スマートライブカジノはイギリス政府とマルタ政府のライセンスでした。
どちらも信頼性が高く、問題ないと思われそうですが、多く種類があるライセンスの信頼性について把握することは大事です。
別のオンカジにおける事件

本記事で紹介しているスマートライブ事件はプレイヤーが逮捕された事件ですが、オンラインカジノで起きた事件は他にも存在します。
①支払い拒否のちに閉鎖 カンラクチュアリー
2021年6月にオープンした最近のカジノで、入金不要ボーナスが一時期80ドルと破格の特典でした。
入金ボーナスやイベントも赤字になるのが明らかな大盤振る舞いでしたが、日に日に出金速度が遅くなっていき、最終的に出金保留のままサイトは放置状態に。
Twitterの文面もユーザーに対して非常に辛辣で、全く取り合う様子がありませんでした。
カンラクチュアリーは、もともとライセンスの有無が怪しく話題となっていました。ライセンスの記載があっても、その真偽は確認すべきだということがわかりました。
②突然の夜逃げ 横綱カジノ
通常カジノが閉鎖する時は1か月前後の準備期間を経て、プレイヤーの資金出金を促した後閉鎖するプロセスをたどるのですが横綱カジノは、そのようなアナウンス無しに2021年5月末に突然閉鎖しました。
プレイヤーの資金も出金されずに持ち逃げされたため、オンカジにおける最悪の夜逃げ事件として知られています。
このようなことが起きる確率はすべてのカジノで0%ではない以上、カジノに大きな資金を残すのは得策ではないのかもしれません。
スマートライブ事件を知った上で生じる疑問

Q.胴元を先に逮捕すべきではなかったのか?
A. 胴元より先にプレイヤーを逮捕したのにはいくつかの説がある
警察も毎回正しい判断を下すわけではなく、間違うこともあります。
オンラインカジノは比較的新しいものですが、賭博法が最初に制定されたのはインターネットも普及していないだいぶ昔の話です。
オンラインカジノが日に日に日の目を見るようになり、どんどん成長していっているのを見て、競馬や競艇などの公営ギャンブルにおける税収が奪われる懸念のもと動かざるを得なかったといううわさもあります。
さらに、本来胴元を取り締まる法律であるものをプレイヤーにあてはめてしまったことに半ば気づいていたものの、やることをやってしまったので後に引けなくなってしまったという見方もあります。
Q.1人のプレイヤーが不起訴になったのはなぜ?
A.賭博法がオンカジプレイヤーを逮捕できる法律ではなかった可能性が高い
津田弁護士は賭博罪でプレイヤーを逮捕することは不当だと主張し、意見が通り依頼した1人だけが不起訴になりました。つまり、現行の賭博法ではオンカジのプレイしているだけでは逮捕することが出来ないことを認めたか、意見書の内容が鑑みられたはずです。
残りの2人も津田弁護士のような方に依頼をして意見を出せば同様の形で不起訴になったかもしれません。
Q.今後オンラインカジノを利用していると逮捕されるのか?
A. 可能性は0ではない
オンラインカジノを取り締まる法律は、現状(2023年現在)ではないといわれていますが、法改正や新たな法律の制定によって変わる可能性があります。
アメリカの事例では、突然3大オンラインポーカーサイトにアクセスできなくなったというブラックフライデーと呼ばれている事件があります。
政府の力があれば、日本からのアクセスを禁止することも不可能ではないでしょうし、常に気を張っておく必要がありそうです。
まとめ
スマートライブ事件を見てきましたが、結局日本におけるオンラインカジノが違法なのか合法なのか完全にはわからないのが事実です。
外国人向けより日本人向けに運営されているものは危険である、オンカジの履歴を載せると危険であるといった基礎知識は常に働かせましょう。
当HP「エンタメインフォメーション」では、安全に遊べるオンラインカジノをこれまで紹介しています。参考にしていただければ幸いです。